「世界三大美女」と呼ばれたクレオパトラ、楊貴妃、小野小町。
彼女たちは美しさで周囲を魅了し、その生き方もまた波乱万丈でした。時代も地域も異なる3人ですが、彼女たちの魅力や逸話は今でも語り継がれています。
今回はそんな三大美女にまつわる小話を交えながら、その魅力を紹介します。
世界三大美女とは？
「世界三大美女」とは、歴史を通じて「絶世の美人」として伝えられたクレオパトラ、楊貴妃、小野小町の3人の女性のことを指します。
彼女たちはその美しさだけでなく、歴史や文化においても多大な影響を及ぼしたとされています。これは日本や中国、韓国など東アジアで特に広く知られています。
クレオパトラ：エジプトの女王、知性と美貌で歴史を動かした
エジプトの女王クレオパトラ（紀元前69年 – 紀元前30年）は、絶世の美女として知られ、古代エジプトの末期を飾る存在でした。
しかし、彼女の魅力は美貌だけではなく、卓越した知性と教養、そして女王としての誇りや愛国心にあります。
クレオパトラは7か国語を話せたと言われ、政治や文化にも精通していたことから、エジプトの歴史を支えるリーダーとしても力を発揮しました。
彼女がとりわけ有名なのは、ローマのカエサルやアントニウスとの愛の物語でしょう。
彼女はエジプトの独立を守るためにローマの権力者たちとの同盟を結び、その中で恋愛関係も育まれたとされています。
ある逸話によれば、アントニウスを魅了するため、クレオパトラは香り豊かな船で彼を迎え入れたそうです。
船全体をバラの香りで満たし、視覚だけでなく嗅覚でも相手の心を奪おうとしたのです。この香りでの「演出力」は、彼女の細やかな心配りや人を惹きつけるテクニックの一つだったのでしょう。
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楊貴妃：中国唐代を彩る美の象徴、詩に描かれた愛の悲劇
中国の楊貴妃（719年 – 756年）は、唐の玄宗皇帝に愛された美人で、その魅力は後の世にも語り継がれています。
幼い頃から美しく育った楊貴妃は、楽器や歌舞にも優れていたとされ、玄宗皇帝は彼女の魅力に溺れ、政治の重責を一時忘れてしまうほどだったと言われます。
楊貴妃には、ある逸話が残されています。彼女が入浴する際、その香りが3日間も消えずに漂ったとされる「湯浴み伝説」です。
これには楊貴妃が特別な香りのある入浴剤を使っていたためだとも言われ、美しさを保つための努力が窺えます。
しかしその後、国政への影響や反乱などにより、彼女は悲しい最期を迎えました。その死後、彼女を悼む詩が多く作られ、その美しさと儚さが象徴的な存在となったのです。
小野小町：日本平安時代の才女、美貌と知性で多くの人々を魅了
日本の平安時代に生きた小野小町（生年不詳、9世紀ごろ）は、和歌の才能と類まれな美貌で知られた女性です。
彼女の美しさは「誰もが見とれてしまうほど」と言われ、平安時代の美の象徴的存在となりました。小野小町は「六歌仙」の一人に数えられ、多くの恋歌を詠んだとされます。
彼女にまつわる逸話の中には、求婚者を試した話が有名です。ある求婚者に対し、「百夜通い続ければ結婚する」と約束しましたが、99夜目で彼は通うことを断念しました。
小町はその男を「本気ではなかった」と非難したとも言われ、このエピソードからも彼女の独立心や誇り高い性格が窺えます。
また、彼女は「年老いても美貌が失われないよう願い続けた」という話もあり、美に対する強い意識がうかがえます。
時代を越えて語り継がれる三大美女の魅力
「世界三大美女」として知られるクレオパトラ、楊貴妃、小野小町の人生は、それぞれの時代と文化の中で美しさにまつわる特別な意味を持ち、いずれも美貌だけではなく、知性や才能、個性に溢れていました。
彼女たちが美の象徴として語り継がれてきた背景には、その美しさと同時に、人生における葛藤や悲劇があり、人々の心に残り続けています。
歴史の中で三人の美女にまつわる逸話は多くの人々の想像力をかき立て、映画や文学などのテーマとしても愛されています。
現代でも彼女たちのような「内面と外見の美しさ」を持つ人が求められているのかもしれません。
